今年も友人の好意で、毎年この時期に柳川市で行われる《白秋祭》の舟に乗せていただきました。

11月1日から3日まで
毎夜80隻ほどの舟が出るのですが
周辺の家々や側道、橋の上には沢山の市民のみなさんが
花火をしたり、《こんにちは、行ってらっしゃ~い!》と
手を振り歓迎してくれるのです。


また、何か所かに設けられたステージでは
太鼓や大正琴、雅楽、三味線と様々な芸能で
舟に乗る私たちを楽しませてくれます。


水路には行灯やかかり火がたかれ
ぼわんとした灯りが水面にうつり、とても幻想的。
最初に白秋祭を体験した時には
そのおもてなしの温かさに感動したものですが
それは今でも変わりありません。
毎年 この舟を予約するのは至難の業だとか
その理由の一つに船頭さんの数が激減して、舟の数が減ったこともあるそうです。
《多い時には一度に200隻の舟がでたこともあったとよ・・・》
と昔を懐かしむ年配の方も多いのです。
この優雅で素敵な舟遊びがいつまでも続くことを心から願わずにはいられません。
有田の有田陶磁器文化館にて
テーブルコーディネーターの丸山洋子氏による
実際に展示中の将軍家献上品の鍋島や平戸焼を使った
テーブルコーディネートショー(!)がありました。
この企画、なんと画期的なものかと感心したのですが
丸山氏とこの美術館の館長による解説を聴きつつ
中央に設えられたテーブルに
持ち込まれた品々によって完成されていく様を
ライブで見ることができました。
徳川慶喜が大阪城で
フランス人のプロデューサーのもとに
フランス料理と設えで外国公司をもてなしたという史実に基づいて
それを今様に丸山氏のアレンジで行われたものなのですが
つかわれた尺皿はまぎれもなく鍋島の名品!
一千万円を下らないものばかりらしく
美術館側の太っ腹には恐れ入りました。
完成したテーブルはまじかで見ることができたものの
この人だかり。

いつもはガラス越しにしか見ることができない美術品を
まじかに見るだけではなく写真まで撮らせてもらえるなどまずないこと。
テーブルコーディネートのイベントでは見かけることのない
男性の美術愛好者の方々も熱心に見入っていました。
この尺皿はチャームプレートとして置かれたとのこと。


こんなお皿がテーブルで迎えてくれたら
さぞ気分も盛りあがることでしょう。
ちなみにこの花器も展示の平戸の名品
さすがの風格です。
柳川では、北原白秋の命日にあわせ
毎年白秋祭が行われます。
夜には八十隻あまりのどんこ船が水路をめぐるのですが
その舟に乗ると
沿道の市民の皆さんや
所々にしつらえられたステージでのパフォーマンスに迎えられ
町を挙げてのおもてなしを受けているようで
それはそれは感動するのです。
今年は友人が取引先の接待に借りた舟にちゃっかり便乗して乗せてもらいました。
ベテランの船頭さんの軽妙なおしゃべりも魅力のひとつ

堀の沿道では子供たちが花火をして楽しませてくれます

松明(たいまつ)の火が城下町には良く似合います。

堀端に設えられたステージでは地元の高校の吹奏楽の演奏もありました

沿道から手を振ってくれる人たちに『ありがとう~』と返しながら
最高の舟遊びだったと、今年も感動させていただきました。
泰勝寺跡細川邸で二日間催された栗喫茶に行って参りました。
12:00からだったものの
道が分からず到着したのは1:00ちょっと前
すでに大勢のお客さんの列ができていました。
立派なお玄関には大きくて素晴らしい花と手書きのメニューがありました。

中に入ると、床の間には大きな英語の文字が…

色んなメニューがある中で
すでに売り切れのものも多く
私がいただいたのは『栗きんとんセット』
やさしい甘みとほろっとくずれる食感が楽しめました。

赤ちゃんを連れた30代くらいの女性のグループが多かったので
どこかしこから子供や赤ちゃんの声が聞こえ
久しぶりの感覚。
もはや孫よね…と連れの友人と話して苦笑するものの
やわらかな空気の中、子供の声を聞きつつお茶をいただくのもいいものです。
…つ、辛い…
じっとりとした熱気に包まれる九州の夏はきついの。
おまけに年々暑くなってる気がするし…
せめて目に爽やかで涼やかなグリーンの景色があれば…と、訪れた
熊本の『はじめギャラリー』
ここは面白い方法でお茶が楽しめます。
具体的にはこちら
席に座り窓に目を向けると、まぁ、なんと涼やかな景色!



おまけに、訪れたこの日は 午後からすごい雨が降り
この植え込みに さらにシズル感がまし
しっとりとマイナスイオンな空気が流れていました。
日本人に必要な陰影感と水気
一瞬 風を感じたような気がしました。